【レシピ】失敗しない!おいしい「玄米塩麹」の作り方
玄米の塩麹レシピ
塩麹は、麹に塩と水を加えた発酵調味料。
塩気と麹により生まれたブドウ糖とアミノ酸が合わさり、
素材のうまみをアップさせます。
市販品も多く出回っていますが、手作りのおいしさは格別!
塩麹は塩麹でも、
栄養価の高い玄米麹で作る「塩麹」レシピをご紹介します。
■材料 (作りやすい分量)
・玄米麹 100g
・自然塩 35~40g
・水 適宜(約100㏄)
麹が浸かるか浸からないかの水の量が目安
■作り方
① 耐熱容器は熱湯消毒(またはアルコール消毒)して、よく乾かしておく。
② 容器に玄米麹と自然塩を入れて、スプーンでよく混ぜ合わせる(またはボウルに入れて手ですり合わせる)。
水を加えてさらに混ぜ合わせる。
③ 蓋をして常温において7日(夏季)~10日(冬季)で完成。
1日1回よくかき混ぜる。蓋はきっちり閉めない。
1日目、2日目水分が足りないようなら麹が浸るか浸らないかくらいまで水を足して、
底からかき混ぜる。
④ 麹がとろりとして、甘い香りがしてきたら出来上がり。
photo by デザイナー竹内利枝
その1
糀の粒が柔らかくなって、ふんわりと甘い香りがしてきたら出来上がり。
常温でも保存できますが、できれば冷蔵庫で保存します。3か月ほど保存可能。
その2
塩麹は、冷蔵庫で保存中も少しずつ熟成が進みます。
使わないときは、ときどき混ぜてください。味や風味も変化していきます。
その3
糀が発酵するとガスを含んで膨らむため、
少し大きめの保存容器に7分目くらいになるように入れましょう。
その4
塩麹の発酵中は、麹が呼吸できるように蓋を緩めにします。
その5
塩は精製された食塩ではなく、にがりを含む自然塩(海の塩)を使いましょう。
乳酸菌の細胞を作るためにはミネラルが必要となります。
その6
ヨーグルトメーカーがあれば、
全ての材料を容器に入れて60℃、6時間で差し水なしで作ることができます。
その7
疲れているとき、胃腸が弱っているとき、
塩麹の酵素が消化を助けてくれ、胃腸の負担を軽減できます。
塩麹作りQ&A
Q:1日1回混ぜないといけませんか?
A:熟成させている間は毎日混ぜましょう。
混ぜないと雑菌が繁殖しやすくなります。
Q:表面にカビが生えてきました。カビが生えた理由は何でしょうか?
A:カビの原因としては、
・毎日かき混ぜるのをサボったか
・塩の分量が少なかったか
・容器や混ぜるスプーンが汚れていたことが考えられます。
白っぽいカビが5mmほどなら取り除けばいいといわれますが、
赤カビや青カビなど違う色のカビが出てきたら捨てなければいけません。
Q:家族が高血圧です。材料の塩の量を減らして玄米の塩麹を作ってよいですか?
A:塩を減らして作ると、カビやすくなります。
塩の量は35g以下に減らさないことが、失敗しない玄米の塩麹を作るポイントとなります。
塩の量は100gの麹に対して35g(35%)が理想だといわれています。
塩そのものを使うよりも塩麹を使った方が減塩となりますが、
それでも塩分が気になるという方は、
基本の分量で塩麹を作って、使う量を控えめにするとよいでしょう。
発酵食品のメリット
1 栄養価が大幅アップ
発酵によりビタミン類やアミノ酸など
さまざまな栄養成分が増加し、
さらに新しい成分が生まれ、消化吸収もよくなります。
2 健康効果がアップ
発酵食品には数々の健康によい効果があることが
研究によって明らかになっています。
・腸内環境の改善
・代謝アップ(ビタミンB群の増加)
・血中善玉コレステロールの減少
・抗酸化作用(アンチエイジング)
・ストレス減少
・消化吸収アップなど
3 おいしくなる
元の食材に含まれるたんぱく質や
でんぷんを分解して、
アミノ酸や核酸、糖質などが作り出されます。
4 保存性が高まる
発酵食品の多くには、
糀菌や乳酸菌などの微生物が大量に繁殖しているため、
腐敗菌が繁殖しにくくなっています。
さらに、発酵により生まれる乳酸や酢酸などには、
殺菌効果があり、保存性が高まります。
栄養たっぷりの玄米麹
玄米麹は、一般的な白米麹より健康と美容によい成分が多く含まれています
ビタミンB1:2.1倍
ビタミンB2:1.5倍
ビタミンB6:2.5倍
食物繊維:2.4倍
(厚生労働省の食品成分データベースの白米麹100gの値と、食品分析センターで分析した玄米麹100gの値を比較)
玄米麹は白米麹と比べて、玄米の深みのある香り、深いコクがあります。
玄米で作る塩麹のメリット
玄米は体にいいのはわかっていても、
「調理に時間がかかる」
「家族が嫌がる」
「美味しく炊けない」といった理由で
食べたいけれど、なかなか食べられないという
お声を聞くことがあります。
そんな方に「玄米塩麹」はオススメです。
白米の塩麹と同じように使うことができて、
玄米に含まれる健康に役立つ栄養素を
いただくことができます。
【参考文献】
・絵でわかる麹のひみつ(小泉武夫著、講談社)
・女子栄養大学の発酵食のすべて
(女子栄養大学副学長 五明紀春監修、エクスナレッジ)
・クローズアップ発酵食(玄米酵素発行)
土浦・つくば
マクロビオティック料理教室イエローハーモニー
小川原智子(おがわらともこ)
体温を上げる料理研究家。マクロビオティック料理教室イエローハーモニーを茨城県土浦市で開いて22年で受講生1万4千人。「子宮温活」をキーワードに玄米と野菜、発酵食を中心とした「食べる温活」で体質を改善して、なりたい自分を叶えるサポートをしています。著書「人生が変わる!心と体を温める料理教室」(フォレスト出版)
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